今,いちばん求められているのは“至極のモバイル”。熱くならず,バッテリーの使用時間が限られることもない,携帯電話との接続にコードを繋がなきゃいけないこともない,重たさに肩が外れそうになることもなくて,ブラウジングに疲れるほど表示面積が狭くもない。そんな機器を実現するための,クルーソー。
複数のアップル社情報筋によると,トランスメタ社の700MHzクルーソープロセッサーをサポートするメインボードを積んだ,パワーブックのプロトタイプが1台,存在するらしい。 そのパワーブックはウィンテルノートのハードウェアを多く使っている。これは,マッキントッシュが積んでいるパワーPCの命令を翻訳するソフトウェアを,クルーソーがまだ持っていないためだ。だが,その翻訳ソフトを開発するのは,比較的単純な問題だろう。
クルーソー・プロセッサーの発表(過去記事)からひと月ちょっとたち,製品に関する情報が漏れ出てきている。Transmeta Zoneには,ダイヤモンド社のウェブ・パッド(過去記事)らしき製品写真が出ている(ページ)。バイオC1のようなデジタルカメラを備え,基本的な操作はペン入力となるようだ。さらに,これはかなり面白みのある噂として,クルーソー・パワーブック。もし,これが実現するようなら,独占状態にあるパワーPCには思いもよらぬライバル出現。消費者にも魅力的な選択肢が増えることになる。
ウェブパッドは見たところ800x600の解像度っぽい。これならウェブブラウジングも可能だ。この写真だけでは製品の大きさは想像できないのだが,B5サイズ(以下)程度であるなら嬉しい。ノートパソコンほど高機能なのはいらないから,メールとブラウジングができればいい。だからOSはリナックスでいい。比類なき高性能で至福の喜びを与えてくれるパワーブックは,クルーソーの力によって,これもまた至極のモバイルを連れてくるだろう。早く,味わいたいなぁ,その至極を。
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